『つながる家+つなげる家』瓦葺き。。

 

家づくりのほうも進んでおります。
日々ゆったりとした歩みですが、昔ながらのこのゆったりとした時間のなかでつくる家づくりが、私は大好きです。。

世間では今回の福島の震災によって「合板がなくて現場がストップ」「キッチンやアルミサッシが手に入らない」などなど、現場がストップしてしまう事態がおこっているそうです。
合板や建材物の類をつかわない昔ながらの家づくりは、そういった支障もなく、いつものペースで進んでおります。やっぱり地産地消の家づくりは強い!

でも・・福島での仮設住宅として使われていく大量の合板や建材物たち・・、いつの日かまた大量に廃棄処分されることを思うと心が痛みます。。自然にかえる家づくりを取り戻していかなければね。。

さてさて『つながる家+つなげる家』の屋根の瓦工事もすすんでおりますよ。
こちら屋根のルーフィングは、昔ながらの杉皮。自然の素材ですから、ゆくゆくは土に還る素材、ゴミになりません。今は石油系のアスファルトルーフィングやポリエステル系のものが一般的。
えっーーーーー杉皮!???
そう言われそうですが、この杉皮を馬鹿にしたらいきませんよ!先人たちは、仕方が無く杉皮を使っていたのではなく、ここには目から鱗がおちるスゴイ杉皮効果が!


杉が自らの身を守るためにつくられたレインコートは、当たり前に水に強い!
杉は100年200年と立ち木の状態で雨に耐えていく訳ですからね。すでに耐久試験済みですね。先人たちの賢さを感じさせます。
それだけではありませんよ!
日射のきつい暑い最中では、瓦の下で杉皮はソリ返ります。この『ソリ返る』というのミソ!
なんと言っても暑い熱気や湿気を逃がしてくれる働きがそこにあるからです。
野地板の蒸れを逃がし、杉皮自身もながくもっていきます。
アスファルトルーフィングは呼吸をしないから、結露などで野地板の腐れが早いというのはよく聞かれる話ですが、先人たちはすでにそれらの問題をも解決していたのです。ん~あっぱれ!
こういった先人たちの智恵をひとつひとつ知っていく、そのうえで建築をつくっていくことの大切さを感じるのです。。

逆に寒い日や湿度のある日は、この杉皮ちゃんは、ぺったりと野地板に張り付きます。野地板に張り付いて、雨の侵入を防いで、室内の暖かい空気を逃がさない。
杉が自らの身体を守るために生み出した皮は、電気を使わずとも、自動で気候調整をしてくれる超~優れもの。まさにエコロジー商品NO.1の称号を与えたいと思います。。

そして瓦葺き、昔ながらに土を載せるというこだわりも、欠かせませんね。

今回は、瓦の葺き方も、昔風に。。
すこし手間がかかりますが千枚葺きに丸瓦を載せます。
でもとっても上品な仕上がりで素敵!

経済性や手間を惜しむばかりに失いつつあるものを見直していきたいところです。


そして我らが期待のホープ、まーくんも頑張ってました。(屋根は左官さんに葺いて頂きました)
弟子入りして1年半が経ちました。
ひとつひとつ若い世代に、子供たち世代に、確かな智恵や確かな技術を遺していくために、こちらも頑張ってくれています。ガンバレ!

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