昔ながらの家づくりをしていると古民家の修繕相談がきます。
先日も二軒の古民家を見に行きました!
こちらは移住のため古民家探しをされている若いご夫婦からの相談。
築年数は150年の古民家だけど、しっかりと造られているので修繕すればまだまだ十分に住むことが出来そうです。
今時の家だと、こうは行きません・・
小屋梁も立派!
煤で真っ黒ですが、今時の家にない立派に組まれた梁組ってカッコイイです
若いご夫婦「梁カッコイイですよね!」って。
古民家のカッコ良さが世代間を超えて通じ合えるところが嬉しいです。
ちょっと前の世代は「古臭いから」と捨てさろうとしている古民家だけど・・
古民家は古臭くなく、カッコイイ!です
玄関をはいると広い土間空間は、冷っとしています。
夏はここが快適そう!
窓を開け放てば、風が家のなかを通りぬけて本当に過ごしやすそうです。
夏は広く開け放って暮らす和の家。冬は仕切って小さく暮らすことで寒さを和らげる家。
今時こんな大空間つくっていたら幾らお金がかかるんだろう・・?
そう考えると古民家を直して暮らすというのは一つの方法ですね。
構造安全上の躯体の痛みが一部あったので、すこしそこは手を入れないといけなさそうでしたが、今後、化けそうな古民家で手をいれるのが楽しそうな物件でした。
もう一軒お邪魔した古民家は、なんだかとても粋な感じがしました
どうやら昔は商店としての機能もあったので、民家にはちょっとない粋な店構えだったのです。
こちらの梁組みも立派!
弁柄(べんがら)が塗られた木部がこの地特有の空気感を出しています。
こちらも広い土間!
大黒さんも立派です。
商店であったという事もあり、礎石が綺麗に面取りされて品の良い仕上がりになっていました。
こちらは今後NPOが管理されてカフェや地域に開かれた場にしていくとの事でしたので、どうなるかとても楽しみです
そしてこちら2階は90度パノラマの座敷。夏は建具を全て引き込めるようになっていて、欄干に腰をかけ正面にある肱川を眺望することが出来るという粋で風情感じるつくり!
「お酒が進みそう。。」と何度も呟いてしまった私です(笑)
2階はかなり雨漏りがしてあって、今後長く使っていくのであれば色々と直しておきたいところがありました。
助成金などを利用しながら修繕していく予定との事です。
古民家の修繕の場合、直し方ひとつで、今後急速に痛みやすくなる家と、長くもっていく家に分かれていくと言えます。どの古民家もそうですが、安易な直し方はお勧めできません。
見た目ばかりが綺麗な古民家改修は×。
その地の素材を使って、その地で呼吸をしているのが古民家です。
先人たちが残したものの意図や意味を理解しながら古民家は修繕していかなければいけないと言えます。
そうでないと痛いしっぺ返しがきます
ちゃんと手を入れてあげれば、こちらの想像を超えて応えてくれるのが古民家でもあります。それが古民家をいらう醍醐味
二軒とも長くもたせていくに値する素敵な古民家でした。
見るだけでも楽しい古民家探訪でした
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