水面下ですすんでいた本格的な昔ながらの家づくりでもある『五穀豊穣の家』、木材検品に行ってきました
実はずっと木を見に行くのを何よりも楽しみにしていた建て主のOさん。仕事をお休みしてまでも、検品に
こちら建て主さんは、ひさびさにみる熱心さで、もう家づくりに関する本は何十冊か読まれていて、若いけど自分たちがめざす家づくりにブレが感じられません。今でも時折、AASTUDIOの書棚に新しい本が並ぶと持って帰えられて読まれるぐらい。AASTUDIOにとってもこういった建て主さんとの家づくりは、本質的なところにかえることが出来るので、とっても楽しみ。
決して予算があるという訳ではないけど、本当に必要なものをしっかりと見極めての家づくり。若いけど、しっかりしているなと思います。
とくに長く住まっていくための骨組みや木材や家の造りについては、打ち合わせ当初には『こういう物にしたい』という要望をしっかりと固めておられました。だから私たちもそれに従って必要なものと必要でないものとを見極めることができ、全体的にはコストを抑えつつ100年200年ともつ本物の家づくりを実現することが可能に
今回の木材検品は建て主Oさんには家づくりスタートとなる記念すべき日!
さてどんな材に出逢えるか?
いつもお世話になっている池川林材さんは、1月から木材をさがしこの日を待っていてくれました。
樹齢は最低80年。基本は『目込み高樹齢材』。もちろん寒伐りした材です。
木材を探すのにも簡単にはみつかりません。なので1月ごろから市場をあちこち探しまわるそうです。まあこんな注文はうちだけだから、木材を探す時間をそのためにとっているのです。
と言っても、いつも建て主さんにお話するのが、木は生もの、ご縁のもの。
とくに高樹齢の目込み材・大物となると・・。市場の規格品ではないので、出てきたものがその時の縁の物ということになります。さて?
池川さんの表情が明るいのは、良いシロモノだった証拠でした。
営林署からでてきた梁瀬杉が手にはいったようで、全体的に目の込んだ良い材にOさんたちご縁がありました
よかったね~。。本当にこればっかりはご縁のものだから、こちらでは決められないし選べない。
日ごろの行いが良かったね~。きっとOさんが昔ながらの家づくりを皆に発信していきたいと動いてくれているので、そんなご利益?もあったのかなと思います。
昔ながらの家づくりは、自分の利益ばかりを考えるのではなく、大きな和のもとで皆が幸せになっていくために心遣いしたりして出来ていく和の家づくりでもあります。そんな和のもとにこそ良い結果(物づくり)が生まれていくというもの。木材はきっと建て主さんの「昔ながらの家づくりの良さをもっと伝えれたら・・」の想いが、神さまのに届いて引き寄せたものだと私は思います
そしてこれだけの木材を比較的手ごろな値段で提供してくれる。池川さんにはいつも感謝であります。
松山の木材屋さんではまず難しいこと。値段的にも、量的にも、入手的にも。構造材・造作材を全てひっくるめても500万円台ほど、でも松山の木材屋さんではその三倍以上の値段が出てきたり・・、まず入手できないと言われる。そこが池川林材さんの腕の見せ所と言えます。(言ってました)
せっかくの思い出なので、木の薫りを思いっきりかいでみたり
けんすいをしてみたりして。
ちょっとやらせですが・・
そして池川さんに色々と木のことや製材屋さんのこと山の現状を聞いてました。
いつも本を読んでいろいろと知っている建て主Oさんではありましたが、やはり生の声を聞くと本とではリアルさが違います。きっと家づくりにむけてまた一段と真に迫るようなところがあったのではないでしょうか。日ごろ口数が多いほうではないOさんですが、今日は今までにないぐらいに積極的に話をしていましたね。池川さんも同様にいつもより多弁でした。やっぱりしっかり話を聞いてくれる建て主さんには、池川さんも色々と木材の話が出るみたい。これも和の家づくりを表すように、互いに歩み寄りながら相手のことを知っていくというのがまず大事ですね。決して家づくりは受身ではいけません。積極的に関わってこそ喜びが大きいのです。またAASTUDIOの家づくりはそういう家づくりでもあります
ついでに今時の高温乾燥材も見せていただいて、木材のプロフェッショナルが高温乾燥材を扱うことを懸念していることを肌で感じたようでした。
私たちも良い材を前にして、やはり気が引き締まりますが、また一緒に行った棟梁の大石さんはこれらを形にする立場。それ以上の想いがあったのではないでしょうか。
検品を終えて帰り道中は、久万の美味しい手打ち釜揚げうどん屋さんに立ち寄ることに。
なんと棟梁大石さんの奥さんの実家でした!
美味しいおうどんをご馳走になり、『五穀豊穣の家』の良き一日となりました
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