設計事例

『五穀豊穣の家』

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伝統構法+分離発注方式
設計:橋詰飛香
施工:野の草設計室
大工:家守屋

完成:2016年4月25日

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『五穀豊穣の家』の建て主さんは、何軒もメーカー住宅を見てまわり、何冊も本を読んで、自分たちの家づくりは伝統構法と決めた建て主さんです。
その姿勢は、テコでも動かないほど。
時代の流行に流されることなく、自分で調べて知ったうえで決めていこうと言う姿勢は、作り手にもエネルギーを注ぐものと言えます。
農家でもある建て主さんの暮らしから、広い土間をもち、茶の間は畳リビングという住まいが生まれました。
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土間は玄関だけの機能ではなく、ちょっとしたサロンのように利用することも出来ます。
忙しい農作業の合間にここで昼食を取ったり、作業の続きをしたりと。
そして土間に面した畳の間が茶の間です。
畳でゴロンとするのが大好きな家族のために。
畳のある床座の暮らしは、ソファや椅子に部屋を占領されず、畳の上を存分に利用できます。
子供をゴロンと寝かせておいたり、来客時の宿泊や、大勢での宴会も難なく。
空間を有効利用できるのは畳の良いところ。
将来は1階の畳の間だけで暮らせる計画です。
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片付けがちょっと苦手という奥様のため、台所はオープンにしつつも、散らかりがちな手元は見せない設計。
台所の床面が一段下がっているのも、座敷の目線から作業台を隠すためでもあります。
個々の建て主さんの使い勝手や性分をお聞きしながら、それらを設計に織り込んでいきます。
住まいは暮らしの道具でもあるから。
その人に馴染むような道具となるため、細かな使い勝手に配慮しつつ。
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キッチンから玄関から直行できる食品収納庫は生活を支える底力です。
しかも『五穀豊穣の家』には、秘密基地のような地下食品庫まであります。
昔ながらのタタキ土間はいつもヒンヤリした空気です。長期貯蔵のお味噌やお漬け物、保存食やワインなど食品保存に適した空間。
それは昔、家をつくるうえで最も大切にされていた事です。電気がなくても食を貯蔵し保存できる事。それは万が一の何よりの備えとなるのです。
五穀豊穣の恵みをたくさんストックできますように。
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