設計事例

古民家再生『三津・木村邸』

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古民家再生
(三津浜賑わい創出事業)
施工:野の草設計室

2017年9月~2018年3月
*国の有形登録文化財に登録

初めて木村邸に出会ったのは10年前。
屋根瓦がズリ落ち、今にも瓦が落ちて来そうな状況でした。取り壊しも考えられているなか、この木村邸に価値を感じる若者たちが木村邸維持のために奮闘していました。
一時的に軒先の瓦の落下を防ぐ事は出来ても、老朽化にともなうあちらこちらの痛みをボランティアだけの力で直すのは難しく。課題でもある雨漏りを暫し見守るしかありませんでした。
そんななか三津で補助事業が始まり、ボランティアの頑張りに大家さんも木村邸を遺していこうと、このたびの補助事業を活用しての修繕工事に関わらせて頂きました。
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長年の課題である大屋根を直し、他の痛みを修繕するだけで殆どの予算は消えてしまいます。木村邸を蘇らせるために、家財の整理から始まって掃除や障子貼り、柿渋塗りなど多くの作業をボランティアたちのサポートを得つつ工事をおこないました。
荒んでいた家屋も人の手が加わることで、とたんに変わり始めます。
手をかけてあげれば掛けた分、ちゃんと応えてくれるのが日本の家屋の良さでもあり、木村邸は木村邸を想う人たちの手によって蘇りました。
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すっかりと見違え、130年の傷も、
深い趣として感じさせる家屋となりました。
手をかけてあげることで、まだまだ長く使っていける。
それが日本の家屋、物づくりの優れた点。
「木村が喜んでいる!」
関わったボランティアさんは感じたようです。
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昔ながらの造りは、素人でも携われる余地があり、また自然の素材がベースなため安心して安全に取り扱うことのできる作業でもあります。
作業を通じながら、古き良きものに触れ、職人さんと対話したり、昔ながらの建築素材や工法を少しでも知って頂く機会に出来た事、今の時代に建築と人が疎遠となっているなか、木村邸は貴重な機会を与えてくれました。
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国の有形文化財にも登録された木村邸。
第2・4土曜日(冬期は休業)にカフェとしてOPENしております。
美しく艶を放ち、より一層深みを増した家屋の美しさを体感ください。

木村邸ホームページ
https://www.kimuratei.com/
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