設計事例

『CSリフォーム M邸』

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化学物質過敏症者キッチンリフォーム
設計:橋詰飛香
施工:野の草設計室

完成:2013年4月5日

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キッチンリフォームによってシックハウスを発症してしまったMさん。
安全だと信じていたステンレス製のシステムキッチンの下地は合板。そして合板とステンレスを貼り合わせる為に強力な接着剤が使用されていました。
肩こりや身体の痛み・目の痛み・倦怠感・吐き気・嘔吐・頭痛・鼻血などの症状が現れ始め日増しに症状が悪化、化学物質過敏症を発症。確かめてみると引出などの下地にも全て合板が使用されていました。400万円かかったキッチンリフォームの疑わしき物は全て撤去し、新たにCSリフォームをする事となりました。
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キッチン台やクロスやタイルを撤去すると、もともとの家の下地が出てきました。
ここには合板に似た木質板が出てきて、メーカー住宅であるこの家の構造壁との事で撤去は難しく、急遽アルミ箔で封止することに。
築後年数が経っているものの、私にも木質板の強い臭いが鼻をつき、大工さんも途中具合が悪くなった様子。剥がせば剥がすほど悪い物が出てくる、現代の物づくりは危険に満ちています。
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Mさんにサンプルの杉材を手元に置いてもらって体調確認をしたうえで、杉の白太部分のみをつかった杉板が使える事に。ステンレスの下地にも合板ではなく杉の無垢材を使用し、接着剤を使用しないでよい指し物仕事にて、桜の無垢材でキッチンを作りました。CSリフォームの鉄則は、確認・確認・確認。これ抜きには考えられません。一度にわっと急ぎでやってしまうのが、まず一番の失敗のもと。急がば回れとは過敏症者のための言葉です。
無垢材を使いつつ以前より引出もたくさん増えたものの、リフォーム代は2/3。CSを生まない本物の仕事を見直していかなければいけません。
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