『誕生と成長の家』の建前ももう間近となり、建て主さんと一緒に、大工さん(松本建設さん)の最後の頑張りを見学に行ってきました。
加工場は所狭しと、すでに加工された柱や梁たちが場所を占め、建前を今か今かと待っているようでした。そして最後にどこに出しても恥ずかしくない様に手鉋がかけられている木材は、まるでこれから嫁ぐお嫁さんのようです。
そして他の加工された材も、木材が捩れたり伸び縮みしないように、綺麗にラッピングされていました。
こんなに綺麗に大事に。
こういったひとつひとつ建て主さんに伝わらないわけがありません。
建前の予定は大幅に過ぎてはいますが、こういった誠実さが松本さんの魅力でもあり、家づくりをお頼みしてやっぱり良かったなと思わせるところです。
そしてこの家の中央に建つ大黒柱には、これ以上の割れが入らないように丁寧にたくさんの契(ちぎり)が埋め込まれていました。
松本さんの説明を熱心に聞き入る建て主さん。
せっかく手間をかけてくれたこの細工は土壁で見えなくなる配置との事で、ちょっと残念。。
見える面にしたら?っと思ったのだけど、「ぼくはそういう趣味はないので」っと一言。
その一言もやっぱり、見えないところまで手を抜けない松本さんの誠実さを表していて、納得。
良い仕事をする大工さんは人が見えないところでこそ本物の仕事をする人だと思うから、かえってその言葉に安心感を覚えました。
わたしたちがむかし伝統構法で家づくりをしようと大工さん探しに歩いてまわったとき、「どーだ、この仕事すごいだろ」っと言う、見た目を気張った造りの家をたくさん見せてもらったけど、見えないところにこそこだわって仕事をする大工さんは正直ほとんどいなくて、私たちはその当時とても落胆したことを思い出しました。見えるところを頑張るほうが素人さんには分かりやすいから・・。
でもどの職種もそうだけど、本当の真価は見えないところにこそあるもの。。
だから人からの評価ではなく、自分自身が自分のしごとを心から評価できるかだと思う。
っと言ってもお金に忙しいいまの時代です、そんな職人さんがどれほどいるかだけど。。
土壁でみえなくなるこの大黒柱へのしごと、見えなくなるまえに・・建て主さんと一緒にしっかりと見届けることができ、よかった。。
すっかり建前が待ち遠しくなってきましたよ♪
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