設計事例

『往き、還る家』

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在来土壁工法+分離発注方式
設計:橋詰飛香
施工:野の草設計室
大工:水木工房

完成:2017年8月9日

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若い夫婦が建てたナチュラルにシンプル・イズ・ベストを基本とする住まい。
シンプルだけどカッコイイ、シンプルだけど心地いい。
そんなフレーズが似合いそうです。
昔ながらの土壁の家を、サッとブルゾンを羽織るかのようにカジュアルでカッコよく暮らすそのセンスは、さすが若い感覚。昔ながらの家も、着こなし一つといったところです。
暮らし方や生き方までもナチュラルに、そんな空気感がきっと漂っています。
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古い喫茶店のように渋くほの暗いオールドな雰囲気がする飴色の渋めのタイル。
実は、昭和に流行ったタイルでした。
家は出来た時が一番美しいのではなく、時とともにさらにその良さを増していくもの。そうでなければ木の家は簡単に廃れていく。
梁や柱が木の色艶が増し、床についた小傷もその家の歴史のように深い味わいに変わったとき、きっとこのタイルもより一層馴染んで、時間だけがつくりだせる深い美しさを放っているはず。
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シンプルな間取りのなかにも、
飽きのこない木組みの深い豊かさがあります。
マンション暮らしのような白く四角い箱の家では味わえない、そこには時間が。。
家づくりとは、家という商品を買うのではなく、これから過ごす時間の質を実現させていくことなのです。
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シンプルだけど、しっかりつくった家は、あとあと価値が出てきます。
豊かな空間で五感いっぱいに育つ子供たちへの影響は、計り知れないです。
木を慈しんで扱うことの大切さや、
大事にすることで生まれる自然の味わいなど、
日々の暮らしが優しい心を育てるのです。
『往き、還る家』の子供たちも、家づくりの段階から一緒になってつくりあげた家。
その心にはたくさんの種が撒かれていることでしょう。

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