リノベーションは忙しい。。

2023.03.20
リノベーション

リノベーションは忙しい。。

昨年から続く、菊間での古民家リノベーション。
まだまだといった感じに続いてます。

もっとも盛大だったのは、初夏の繊維壁ハツリ作業！
『島のようちえん自主保育にじっこ』の子供たちが加わって、繊維壁を剥がすため壁に水鉄砲噴射。塗れた壁を親たちがハツって落していく作業。
みんな賑やかで楽しそうー！
一方で水浸しになっていく現場にちょっとアタフタする設計士の図（笑）でした。
終わってみるとそんなのも愉しい思い出♪

繊維壁の上に仕上げを塗るという手抜きDIYもあるけど、剥がせるものは剥がしてというのがリノベの鉄則です。やっぱり既存壁の上に新しい仕上げ材を塗ってしまうと、せっかくの本来の塗り材の性能が発揮できず接着力や耐久性が劣ってしまいます。また化学物質的にも上塗りしてしまうと、あとあと下地から既存壁に吸着した匂いが出てきます。面倒でも剥がして塗る、これが塗り替えの鉄則です！
でも剥がすと土ほこりの凄い事に！
その後はずっと土ほこりの掃除に追われますが、綺麗に剥がしたあとの土壁は本当に気持ちがイイんですよ。

そして大工さん工事が終わってからは、施主作業のまったなしの連続技が繰り広げられていました。

スルーして見ぬふりをしてしまいたくなる、既存建物の埃…。
現場に行くたびに土埃で真っ白になっている外壁…サッシの汚れ…
気になる～気になる～、ということで大掃除的洗い作業開始！
施主直営による古民家再生なので、本工事以外のこういった作業はその都度、進捗にあわせて決めていく、、というか設計士が勝手にやりはじめてる（笑）。

長いあいだ溜まりに溜まった埃や汚れがドロドロと流れ出てきて、まるでお風呂に入ったかのようにスッキリ気持ちがイイ作業、見た目も月とすっぽんぐらいに気持ちよく変わります。
寒く冷え込みが厳しい時期に洗い作業となってしまいましたが、やっぱり気持ちが良くなっていく様子に、見ぬふり出来ず、やらねば済まない性分（汗）。せっかく綺麗に使い勝手気持ちよくするためのリノベーションだから、やりたくなってしまうのですよね、、施主さまもきっと同じだったはず？

これで十分に、違いが見えて気持ちが良くなるのですが、さらに木部に柿渋を塗っていきます。
建物の木部の色味にあわせて柿渋とベンガラを調合して、、建具や天井、柱、床などなど、木という木に塗っていくと、それはそれは見違えるほど綺麗（美しく）になります♪

合板ですこし薄汚くなっていた天井もビックリするほどに！
そうなると施主さんたちも俄然やる気が増して、予定外のところもあちこちと。。
施主さんのお母さんも参加して結局のところかなり広範囲に渡って柿渋を塗ることになりました（苦笑）。

そして古い木部だけでなく、新しく取り替える木も柿渋を塗って色を合わせます。
塗らずに白木のままのところと、塗って柿渋で色を合わせていくところ。
場所場所ごとにどうするかを決めて、その都度この作業を施主作業します。

古い家だと本当にたくさんこの柿渋塗りが出てきます♪
古民家のリノベは本当に体力勝負と言えますね。
どこまでやるか、どこまでやりたいか、
自分でやるのか、お任せしてやってもらうのか、

そして自分たちでの作業は大人だけでなく子供たちも参加できることもあります。
一緒になって作業するシーンが幾度もありました。

大人でも難しい養生作業ですが、養生シートのカット担当♪
どんな作業も子供たちはとても興味をもって参加してきます。
だめだめというより、こういった実体験が大切。
そういう意味で古民家リノベは山ほどの体験の場がありますね！

障子貼り。。
これは子供さんもなかなか参加させてもらえなかった作業（苦笑）。
でも糊付けはしました♪

最初は失敗。でも最後のほうにはサクサクと障子貼りができるぐらいに上達！
そう、やればなんてことのない作業。でもこれでこれから障子貼り替えも心配いりません。

薪ストーブ廻りのレンガ積やタイル貼りもおこないましたから、施主さんのお休みだけではなかなか消化できないぐらいの作業山盛りで、たいへん大忙しだったと思います。
我が家も自分の家をリフォームした時は、本当に目がまわるほど忙しかったです。
でも自分でやって良かったことは、やっぱりなんと言っても、力がついた事！
それに尽きると思います（笑）。生きる力、そして建築という大きな物づくりに、自分で挑戦してみようという力です。きっとこの先、自分自身でちょっとしたDIYに挑戦するのもハードルが下がっているはず。

施主によるハーフリノベ、、施主自身が作業するという選択肢はハードで忙しく余裕がないと難しいかもしれませんが、出来る範囲にてご提案サポートさせていただきます。