『土間と風の家』あと残すは庭工事。
今回は初の試みで、大島石を使っての庭工事です。
大島にトラックを走らせ、取り放題のようにトラック4台分の大島石を頂いての庭づくりです!
石ばかりだと迫力ありすぎてゴツゴツと硬くて冷たい印象にならないか・・
そんな不安も抱えつつ、でもチャレンジは常にワクワクするもの。
この『土間と風の家』の立地。
リビングから敷地境界までは決して十分なスペースとは言えず、
敷地周辺はぐるりと道路に面していて、なかなかにプライバシーの確保は難しい敷地。
かと言って塀で囲うのは狭い庭がさらに狭くなるし、防犯や人の視線ばかりを気にしていると、かえって住み難い家に。家主の人となりがその庭によく表れます・・。
閉鎖的な庭は心の現われでもあり、近隣との関係も閉ざしてしまいやすいです。
『土間と風の家』は、訪れる人を大らかに受け入れ、近隣とも気軽に生垣越しに声をかけあえるような雰囲気がよく似合います。きっと建て主さんも同じ想いのはず。
庭づくりは、こういった事も配慮しつつ。
今回、山の土場でみつけた『土間と風の家』の主木となる木は、白雲木(はくうんぼく)です。
この子が定位置に据わっただけで、とたんと家の佇まいの雰囲気が変わりました。
やっぱりこの子を待ってました。
いつも本当に不思議だけど、それまで他の家づくりでは全く目に止まらなかった白雲木が、『土間と風の家』の庭木探しとなると一目見た瞬間に「この子!」と目に入ってくるから、おもしろい。
その家にはその家に合う木があるのですよね。
木のほうが呼びかけてくる感じです。
この庭の課題だった大島石のほうは、「せいのーせい!」と放り投げるように配置してみました。
あまり意識的に石を据えすぎると、石に意思が入って主張しそうで(親父ギャグのようだけど)。
そう言うと、なんだか適当なように思われがちだけど、几帳面になりすぎず、
自然に生えてきたかのような石は、思いのほか優しくイイ感じに据わりました。
いずれ石の隙間から、その地の野草が芽を出して・・。
と想像すると果てしなく楽しいのが庭づくりです。
植える時ではなく、植えて何年後に・・と想像して草木を配置していくのです。
だから庭はできた時が完成ではなく、これから育んでいくものでもあります。
好みの草花を植え足していって、自分好みの庭に育てていく。
5年後、10年後が今から楽しみです。。
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