続・昔ながらの基礎をつくる!

 

さていよいよ地元大島の石を使って昔ながらの基礎づくりも終盤です。
しっかりと地固めされたベースに、後はこの大きな大島石をのせるだけ。
「のせるだけ」なんて言ったらいけません。
実はここが私の一番の心配どころでもあったから。。

慎重にレベル出しをして既に築かれた地固めベースに、石が平たいだけにちゃんと水平に据わるかどうか・・
水平が出ず、あちこち傾いて、そのために大工さんに余計な手間をかけさせたくないし・・。
そう考えると昔の玉石(まんまるい石)なんかは、そんな事を考えなくても、据わりが良ければそれでOK、あとは大工さんが時間をかけてヒカリ付けをして済ませていたんだよな。
平たい石にしなければいけないばっかりに、水平とかレベルが気になっちゃう・・(汗)

はじめてする事でもあり、職人と互いのノウハウを出し合い一緒に考え練った作戦だけど、でも実際にうまく設置できるかどうかは、やっぱりこの巨大石を据えてみないと分からないこと!
石の大きさは50cm角。厚みは25cm。重さは重い物で200キロ~240キロ近く。
一度、据わってしまうと本当に人力では簡単には動かせないから、どれだけ上手くレベルが出せるか・・。

そう、ここに至るまでもそうだけど、何事も新たな事を築いていこうとするのにはプレッシャーがあります。でもそれを通過しなければ、どんな時だって先には行けない。伝統構法をはじめる時だってそうだったし。
新たな事を切り開くって、誰もやってないことだから常に手探りが始まり。そしてあらゆる知識とか体感とか知恵とか馬力とかの総合力が必要。そして最後にどこまでいっても自分を信じる力が大切な気がする。。
そのなかで時間や労力とかは二の次。色々言い出すと、始まらないことだから。

そんな目に見えない積み重ねの結果、今の私たちがありますが
今回は久しぶりにまた良い機会を与えて頂いて、新たなことに取り組む機会です。
信じてくれる建主さんがいるから、私たちもその期待以上に応えていきたいと思うのです♪

さてさて、余計な話が長くなってしまいました。
レベル調整には、砂と石灰を混ぜたものを薄く締め固め、それを削りとってレベル出し。
あとはタコで石の上から強く叩いて石を安定させていく。

せいのっせドン!せいのっせドン!と石を何度も突いて、タコの手応えで、せいのっせドン!ピタッ!という瞬間、なんとも言えない感触だけど石が据わった!という感覚です!
これはまるでお祭りのような気分です♪
思っていたほど据わりは悪くなくて上出来!
石の下地となるベースづくりがうまく出来ていた為、さほどの苦労をすることもなく。
苦労したところは土間廻りの礎石・・(汗)
長い礎石を割肌面に突き合わせていく作業など、余計なところでかなり手間取ってしまいました(汗)
(次回の課題ですね(汗))

でも今回、昔ながらの基礎づくりでお世話になった蒼園さん。実は基礎屋さんでもなく庭屋さんです!
地固め、版築、石工、土工といった総合力に、採算度外視でいつも付き合ってくださる本当に良心的なところ。曲がったことや儲け話が大の苦手で、施主様のためにいつも一緒に全力投球で良い仕事をしてくれる。その姿勢に、わたしもお付き合いしていていつも気持ちがいいところ。今回もだいぶ助けられました♪
野の草はいつもそんな職人に支えられて、胸を張れる家づくりが出来ていると感じます♪♪
大島石をお世話してくださったNPOの方々にも、感謝♪

さて、次はいよいよ建前♪
大工さんの仕事にわくわくしますよっ!

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